宇宙との調和に包まれ、心が落ち着く ラファエルのマドンナ

Hello! 虎ベルです。

ナショナル・ギャラリーをゆっくりと、楽しみながら、見る機会に恵まれ、非常に感動した絵があるので、紹介します。この絵のすごさは、実際に見るまで、全く気付かなかったな。

Raphaelのこの絵、どう思いますか?

この日はちょっと混んでいて、写真がうまくとれずに、上の方に影がでているのが残念  (ナショナル・ギャラリーでは、Exhibition以外、撮影が許されます)

Raphael : The Gorvagh Madonna 1509-10

Raphaelが描いたマドンナとチャイルド。ナショナル・ギャラリーにも数枚あるけど、この絵は凄い力を秘めている。

見ていると、心が落ち着いてくる。

まず、マドンナの表情。我が子とJohn the Baptistの意味ある、しかし、過酷な死を、まるで知っているかのような憂いの表情。その表情を際立たせるために、きっと、後ろ側にコラムをもってきているんでしょうね。それに、赤ん坊のキリストが、全てを知っている哲学者さながらの表情を浮かべているのに、心が揺さぶられる。

窓の外には、イタリアの田舎の風景が、雲や建物や緑が、霧で霞んで、静かに佇んでいる感じ。色彩はパステル・トーン。マドンナの衣装の穏やかなブルーや、ピンクがかった赤。

見ているうちに、なぜか、心が、穏やかに落ち着いてくる。

柔らかで、心地よい音楽が、この絵の中から聞こえてくるのは、僕だけだろうか?

マドンナが、体を捻ったポーズをとって、両端の子供と、3者で織りなす三角形の構図。何と、間近でみると、浮き上がって立体的に見えるんだよね。凄い描写能力だ!

この絵を、直に見て、非常にバランスが良く、宇宙とのつながりを感じる絵であることに、気づいて、ちょっと、愕然としました。Raphaelって、哲学の素養があったのかな?

芸術はどんな形でも、卓越した作者の手にかかると、人々の魂に触れることができる。

現代社会は、エゴ、物質主義、自分の利のために相手を蹴落とす。思うように生きられない辛さから、不安障害やうつ病にかかったり・・・

もし、仕事のストレスや、人間関係のストレスに苦しんでるなら、是非、この絵を見にくるといい。Unityを感じる絵だ。宇宙との調和に包まれ、穏やかさが訪れる。きっと、心が落ち着くと思うよ。

イギリス ロンドン ナショナル・ギャラリー

Hello! 虎ベルがロンドンに到着しました。

旅の初めは、イギリスのロンドン市内を選びました。ロンドンに3泊し、ナショナル・ギャラリー(The National Gallery)を満喫します。

好きなのはオランダの絵画。特に、ルーベンス(Peter Paul Rubens 1577-1640) やレンブラント(Rembrandt 1606-1682)。初日にフォーカスしたのは、Samson and Delilah。ルーベンスが描いたこの絵は、保存状況抜群の色合いです。

友人の豪邸にある大きな暖炉の上に飾るために描かれた 185cmx205cmの大きな油絵。北欧の邸宅は自然光を取り入れるために、大きな窓があるのですが、この絵がかけられた邸宅も、左側から自然光が注ぐ環境だった様で、Delilahの透明な肌や真っ赤なドレスのドレープ、繊細な足に注ぐ光が、窓から取り入れる自然光や、恐らく、絵の下から注がれる暖炉の炎の暖かな光と相まって、息をのむ様な輝きを見せていたはずです。

その感じを掴みたくって、思わず、床に座って下から覗き込んでいると、60代のイギリス紳士が僕に声をかけてきました。

彼もこの絵の大ファンなのだとか。ルーベンスが自習で絵画を学んだ事や、イタリアで8年間過ごし、その間、カラバッジョやミケランジェロの絵の前で素描しながら、目と感性で、絵画のコンポジションや人体の描き方を学んだという話をしてくれました。

ナショナル・ギャラリーで出会ったイギリス紳士 。今は香港に住み、里帰り中だとか。オランダ絵画という共通の話題に花が咲き、ギャラリーのカフェで紅茶を飲みながら、『今回の旅では、自然の中を走る馬の姿を描きたい』という僕の希望にあう魅力的な場所を教えてもらいました。

ロンドン市内の後は、ロンドンから南への旅。New Forestという、人と馬が共存するという場所を目指します。

こんな絵画好きの仲間との出会いが旅の醍醐味。初日から縁起がいいぞ!

仕事を息子に任せ、夢に見た絵描きの旅に

はじめまして。知って得する男の旅情報ブログ。サイト管理人の虎ベルです。

小さな会社を経営しています。もともと、絵描きになりたかったのですが、絵で生計を立てる程の根性も、才能もなかったので、とりあえず、外資系銀行に入行。退職後は、小ちゃなコンサル会社を立ち上げ、今年、やっと、息子に経営を任せる事ができました。

人生は実に、短いですよ。気づいたら、何と50代の後半になってました。それに、人の人生は、いつ、何が起こるか、本当に、誰にも分からない。

実は、この7月、友達の息子さんが頭に大きな怪我をして意識不明に。意識が戻った今でも、殆ど寝たきりの状態で、体のコーディネートができない。会話も思うようにできない。友の気持ちを思うと、居ても立っても居られない思いです。

これが、僕の背中をおしてくれたのかもしれません。

たった一度の人生だから、元気なうちに、これまでの蓄えを、自分のために使う事を決心しました!ずっと、夢だったけど、できっこないよな。と考えていた事を実行します。それは

絵を描きながら、憧れの欧州への旅。男のひとり旅にでます。

好きなのはオランダの絵画。特に、ルーベンスやレンブラント。欧州の美術館は、時間さえ選べば、その絵の前で、じっくり、絵の具の厚みを見る事ができる。今から、楽しみです。海外での生活が長く、英語だけは得意なので、何とかなるだろう。その国の人たちや、絵画好きの仲間との出会いも楽しみだ。

男のひとり旅。楽しみにして下さいね!