Hello! 虎ベルです。
ナショナル・ギャラリーをゆっくりと、楽しみながら、見る機会に恵まれ、非常に感動した絵があるので、紹介します。この絵のすごさは、実際に見るまで、全く気付かなかったな。
Raphaelのこの絵、どう思いますか?
この日はちょっと混んでいて、写真がうまくとれずに、上の方に影がでているのが残念 (ナショナル・ギャラリーでは、Exhibition以外、撮影が許されます)

Raphaelが描いたマドンナとチャイルド。ナショナル・ギャラリーにも数枚あるけど、この絵は凄い力を秘めている。
見ていると、心が落ち着いてくる。
まず、マドンナの表情。我が子とJohn the Baptistの意味ある、しかし、過酷な死を、まるで知っているかのような憂いの表情。その表情を際立たせるために、きっと、後ろ側にコラムをもってきているんでしょうね。それに、赤ん坊のキリストが、全てを知っている哲学者さながらの表情を浮かべているのに、心が揺さぶられる。
窓の外には、イタリアの田舎の風景が、雲や建物や緑が、霧で霞んで、静かに佇んでいる感じ。色彩はパステル・トーン。マドンナの衣装の穏やかなブルーや、ピンクがかった赤。
見ているうちに、なぜか、心が、穏やかに落ち着いてくる。
柔らかで、心地よい音楽が、この絵の中から聞こえてくるのは、僕だけだろうか?
マドンナが、体を捻ったポーズをとって、両端の子供と、3者で織りなす三角形の構図。何と、間近でみると、浮き上がって立体的に見えるんだよね。凄い描写能力だ!
この絵を、直に見て、非常にバランスが良く、宇宙とのつながりを感じる絵であることに、気づいて、ちょっと、愕然としました。Raphaelって、哲学の素養があったのかな?
芸術はどんな形でも、卓越した作者の手にかかると、人々の魂に触れることができる。
現代社会は、エゴ、物質主義、自分の利のために相手を蹴落とす。思うように生きられない辛さから、不安障害やうつ病にかかったり・・・
もし、仕事のストレスや、人間関係のストレスに苦しんでるなら、是非、この絵を見にくるといい。Unityを感じる絵だ。宇宙との調和に包まれ、穏やかさが訪れる。きっと、心が落ち着くと思うよ。